【乗馬基礎】速歩の手前を合わせる方法|間違えやすい左右のポイントを解説

軽速歩(けいはやあし)

「速歩の手前をよく間違える…」「いつもインストラクターに直されてしまう」
そんな悩みを抱える大人の乗馬愛好者の方も少なくありません。

速歩の手前を合わせる技術は、軽速歩が上手くなる第一歩。
この記事では、**手前とは何か?なぜ合わせる必要があるのか?**を明確にし、実践的な合わせ方のコツと練習方法を解説していきます。


そもそも「手前」とは何か?

まず、「手前(てまえ)」とは、馬がどちらの前脚を出しているかを意味します。
速歩では左右の脚が交互に出ているため、人間の軽速歩(上下動)も、それに合わせて乗るべきとされています。

  • 右手前:馬の右前脚が進行方向に出ている状態
  • 左手前:馬の左前脚が進行方向に出ている状態

正しい手前で乗ることで、馬にとってもバランスが取りやすく、騎乗者とのリズムも安定します。


なぜ手前を合わせる必要があるのか?

正しい手前で軽速歩を行うと、以下のような効果が得られます:

  • 馬の体のブレが少なくなり、動きが安定する
  • 騎乗者のバランスも崩れにくく、騎座が整う
  • 馬への負担が減り、スムーズな運動が可能になる

逆手前(間違った手前)で騎乗すると、馬にとって負荷がかかり、外方肩や前脚が乱れる原因となるため、インストラクターからも早めに修正されることが多いのです。


手前の合わせ方|軽速歩の基本をおさらい

手前を合わせる基本原則は、「外方前肢が地面に出る瞬間に立つ」です。

確認の手順①|まずは外方前肢を意識する

例えば「右手前」なら、馬場の内側が左、外側が右になります。
この場合、立つべきタイミングは「右前脚が地面に出る瞬間」です。

確認の手順②|動きに乗りながら確認する

速歩の上下動が始まったら、外方の肩が前に出るタイミングに合わせて立つ
これを何度か繰り返すと、「合っている/ズレている」が感覚でわかるようになります。

最初はがっつり「見ながら」確認してOK。
最終的には「感じ取る」ことを目標にしましょう。


手前が合っているかの見分け方

視覚で確認

外方の肩(馬の肩)が前に出る瞬間に、自分が立っているかどうかをチェックしましょう。

  • OK例:右肩が前に出る → 騎乗者が立つ
  • NG例:右肩が引いた状態で立っている → 逆手前

体感で確認

慣れてくると、「馬のリズムと自分の体の上下動が自然に合う感じ」が出てきます。ズレている時は、どこかに引っかかりやブレを感じるはずです。


手前を間違えたときの対処法

すぐに合わせ直す方法

軽速歩のリズムの中で、「一度座って立つ」動作を1拍ずらすことで、手前を切り替えることが可能です。
→「座る→立つ→座る(1回余分に座る)」というリズムにすると、逆の脚に自動的にシフトします。

合わせるタイミングがわからないとき

  • 角馬場のコーナーの出口など、馬の肩の動きが明確に見える位置で合わせる
  • 初めはインストラクターに確認してもらいながら練習する

よくある質問Q&A

Q. 軽速歩が合っていないとき、馬はどう感じている?

A. 馬は不快に感じたり、動きにくくなったりします。結果としてスピードが乱れたり、姿勢が崩れたりします。

Q. 軽速歩でズレが直らないときはどうすれば?

A. 一度止まって速歩をやり直すか、前述の「1拍ずらし」でリズムを修正します。焦らず、テンポを落として行いましょう。

Q. 騎乗中に手前を切り替えるのは危険?

A. ゆっくりした速歩であれば安全です。ただし、馬が敏感な場合は一度常歩に戻して仕切り直してもOKです。


練習法:軽速歩と手前を同時にマスターする3つのステップ

ステップ①|馬場の外周で外方肩を観察しながら軽速歩

最初は「目で見て覚える」段階。できればマンツーマンか2人以下の少人数レッスンが理想。

ステップ②|手前を切り替えながら練習

1周目:左手前、2周目:右手前、と切り替えながら、意識的に脚の動きを読み取る練習。

ステップ③|軽速歩のリズムだけで手前を感じ取る練習

馬の肩を見ず、あえて感覚だけで合わせて、正解をインストラクターに答え合わせしてもらう形式。


まとめ|「見て」「感じて」「合わせる」を反復しよう

  • 速歩の手前合わせは、騎乗者の観察力・リズム感を高める第一歩
  • 外方前肢の動きを見ながら立つのが基本
  • 間違えた場合は「1拍ずらし」で調整可能
  • 最終的には目でなく「感覚」で手前を判断できるようになることが目標

軽速歩のリズムに乗れると、乗馬の楽しさは一気に広がります。
「合っているか不安…」と感じるうちは、自信を持ってインストラクターに確認を取りながら、丁寧にステップを積み重ねていきましょう。

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